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自動車のリサイクル

自動車リサイクルロゴ・使用確認中
(自動車リサイクルマーク)

自動車リサイクル法とは

 2002年7月に自動車リサイクル法がつくられ、2015年には使用済み自動車全体のリサイクル率を95%以上にする目標が決められました。

 この法律では、地球環境に影響を与えるフロンの回収・処理、ガスのため爆発の危険がある未使用のエアバッグやシュレッダーダストのリサイクルなどが行われます。2002年10月からフロンの回収・処理は始まっていますが、2005年1月から法律が全面的に施行されています。

なぜリサイクルするの?

 世界には、7億7,539万台の車があります。日本は、アメリカ(2億2,345万台)についで、2番目に車の多い国です(ドイツと日本は同じぐらい)。

 日本では、年間輸出を含め約1,000万台の自動車が生産され、約7,550万台の自動車がありますが、毎年、約100万台が中古車として海外に輸出され、約400万台が使用済み自動車として廃棄されています。これまで、金属でできた部品は、リユース、リサイクルされる道すじがあり、自動車の重さの約80%にあたる量は鉄スクラップなどとしてリサイクルされていましたが、シュレッダーダストと呼ばれる破砕くずは、産業廃棄物として埋め立てられてきました。けれど、そのやり方では、埋め立て処分場が足りなくなるだけでなく、適切な処理をせずに不法投棄(ごみとして放置する)する業者さえ出てくるという問題が生まれてきました。

自動車の台数
グラフ:各種自動車の台数

※国土交通省、自販連、全経協資料に基づき自工会調べ
  • 四輪車以上
  • 廃車台数(使用済みの自動車)=前年度末保有台数+当年新車販売台数−当年末保有台数
  • この廃車台数には、中古車市場の商品の在庫増加分(税制の関係上一時抹消登録するもの)輸出中古車、手回り品として海外へ輸出される中古車も含まれており、即スクラップ処理される台数ではない。

いままでのリサイクルのしくみ
図解:今までのリサイクルのしくみ
(日本自動車工業会HPより転載)

どんな車がリサイクルされるの?

この法律では、自動車、商用車、バス、トラックが対象になります。

各種自動車のイラスト

だれがリサイクルするの?

 新車を買ったとき、または今持っている車が最初の車検を受けるときに、ユーザーがリサイクル料金を支払います。自動車メーカー・輸入業者は、リサイクルの義務を負います。リサイクル料金は、メーカー、車種により異なりますが、ユーザーが負担するのは、一台当たり7000円から16,000円になります。

イラスト:自動車リサイクル

リサイクル料金の内訳
リサイクル料金の構成
シュレッダーダスト料金 リサイクルに必要な料金
エアバッグ類料金(シートベルトプリテンショナーを含む)回収・運搬・リサイクルに必要な料金
フロン類料金 回収・運搬と破壊に必要な料金
情報管理料金リサイクル工程に回った使用済自動車の状況を電子情報で管理するために必要な料金
資金管理料金 リサイクル料金の収納及び管理・運用を行うために必要な料金

リサイクルの実績

2008年度の使用済自動車台数は約358万台で、自動車リサイクル法に基づき適正に処理されています。

使用済自動車の処理状況

(経済産業省調べ)

再資源化目標達成状況
再資源化率
注)2015年には自動車自体の再資源化率は重量ベースで約95%となる見通し。
95%_ 80%(従来からの再資源化率) + 20% (シュレッダーダスト)×0.7 (2015年までの目標値)
(経済産業省調べ)

自動車は、どうやってリサイクルされるの?

自動車の各部品は図のようなものに、リサイクル(材料リサイクル)されます。

プラスチックのバンパーを新車のバンパーにする、シートのウレタンを新車の防音材にするなど、自動車部品をもう一度自動車の部品にリサイクルする努力も重ねられています。

イラスト:自動車のリサイクル
(日本自動車工業会HPより転載)

リサイクルしやすい車を作る努力
(日本自動車工業会HPより転載)

シュレッダーダストのリサイクル

これまで、いちばんむずかしいといわれてきたシュレッダーダストのリサイクル技術もいろいろ開発され、現在では、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルのそれぞれの技術があります。

マテリアルリサイクルの例

マテリアルリサイクルの例

(参考:トヨタ自動車の高精度乾式分別技術)

シュレッダーダストの中で一番多いウレタン、繊維を防音材としてリサイクルし、ワイヤーハーネスからは銅資源を回収して、アルミ強化用に再利用するなど、新車をつくる材料にします。

ケミカルリサイクル・サーマルリサイクル複合の例

ケミカルリサイクル・サーマルリサイクル複合の例

(参考:株式会社ヤマナカのASRリサイクルシステム)

リサイクルしやすい車を作る努力

自動車メーカーは、リサイクルしやすい車を作るため、さまざまな技術を開発しています。

たとえば、解体しやすい車を作るために、強い力で引っ張ると複合部が離れる構造にしたり、ビスやねじによる締め付けを減らし、クリップでつける、部品を一体化させる、複合素材をさけるなどの方法で、解体時間を大幅に減らす努力をしています。また、プラスチックについては、リサイクルしやすい種類のプラスチックを開発して使用したり、プラスチック部品に、材料が識別しやすいよう、国際統一規格にそった材質マークをつけるなどしています。(参考資料:トヨタ自動車HP「環境への取り組み」)

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企画・制作 一般社団法人 プラスチック循環利用協会 監修 全国小中学校環境教育研究会