プラスチックのリサイクル

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サーマルリサイクルをするなら分別収集は不要?

ごみ焼却発電で作られる電力は、どれくらい?家庭の電気もまかなえるくらいあるのかな?

「分別」するのは何のため?

循環型社会形成推進基本法は、ごみ処理の優先順位を(1)発生抑制、(2)再使用、(3)再生利用、(4)熱回収、(5)適正処分としています。プラスチックのサーマルリサイクルは、主に(4)の熱回収にあたります。ただし、この順序によらないほうが環境負荷の低減に有効となる場合は、この順序によらず適正に処理されることとなっています。

また容器包装リサイクル法は、ごみを減らすため、容器包装廃棄物について消費者・企業・市町村それぞれに役割を定めています。市町村の分別ルールも、これらの法律に基づいて決められています。

容器包装リサイクル法について詳しくはこちら

サーマルリサイクルは、こうした枠組みのなかで、埋立ごみを減らし、環境負荷を低減し、エネルギー消費を抑えるための手法の一つです。目的に照らし合わせば、決して「分別しなくてよい」ということにはならないはずです。むしろ、廃プラスチックをどの手法でリサイクルするか、サーマルリサイクルも選択肢に入れて考えるようになることは、より適切な分別につながるのです。

とはいえ、「燃やしてもリサイクルになる」という認識がひとり歩きして、せっかく根付いた「ごみの排出を減らそう」とする意識が薄れてしまわないか?という心配ももっともです。リサイクルの第一歩は分別排出ですから、ここで適切な分別がされないと正しいリサイクルが行われなくなる可能性もあります。環境負荷低減・エネルギー消費削減という本来の目的にかなったリサイクルを進めるために、LCA的な視点で考える環境教育をさらに推し進めていく必要があるでしょう。

私たち消費者も、きちんと役割を果たさなければね。
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「すべてをムダにしない」発想

ヨーロッパでは多くの国で廃プラスチックの焼却による熱回収が行われています。

「EU各国における廃プラスチックリサイクルの現状」

「サーマルリサイクル」という言葉は日本固有の言い方であり、ヨーロッパで「Recycle」は「再生利用」の意味でしか使われません。「熱回収」は廃棄物が持つ化学エネルギーを熱エネルギーに変えて特定の目的に利用することであり、物質を「再利用」しているわけではないからです。

ヨーロッパで熱回収は「エネルギーリカバリー(Energy Recovery)」と呼ばれ、「リサイクル」とは区別されています。ですが、どちらも環境負荷低減・エネルギー消費削減を実現するための手法であり、廃プラスチックの状態により使い分けられています。

廃プラスチックの発熱量は高く、紙ごみの約2.5倍あります。廃プラスチックは(たとえ汚れたものであっても)、貴重なエネルギー源として今後も有効活用が望まれています。

※化学エネルギー:もともと物質中にあるエネルギーで、化学変化のとき他のエネルギーとしてあらわれるもの。例えば化学変化によって熱や光を出す物質は、「化学エネルギーを持っている」という。

発熱量の比較図
熱回収によって、新たな化石燃料の消費が抑えられるんだね。
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